盆栽村探訪

                                 2013.01.20.
Webmaster  独法師 ( A lonely old man )



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113日三連休の中日、冬晴れの暖かい陽気に誘われて大宮盆栽村を訪れた。皮肉にも、翌日の成人式は大雪となり新成人には厳しい門出となった。

盆栽は秋から冬にかけて鑑賞期となり、とりわけ冬場の樹形は美しい。

大宮盆栽村は東京の駒込、巣鴨、本郷などで営んでいた盆栽業者が関東大震災で被災したのを期に新天地を求めて、盆栽に適した土質・水に恵まれた広大な土地の大宮に移ってきた。大正14年ごろとされている。

盆栽村周辺には、現在6、7軒の盆栽園が営まれており、その名は世界的に知られている。また、2010年にオープンした「さいたま市・大宮盆栽美術館」には一鉢1億円以上といわれる見事な名品の数々が飾られている。何しろこの美術館はさいたま市が栃木県の美術館から、大枚をはたいて購入したお宝である。

盆栽というと、おっさんや爺さんの道楽のように思われがちだが、休日の美術館には若い女性や男女の二人ずれが意外と多かった。銘木を前に、()めつ眇(すが)めつ熱心に作品を鑑賞している「盆栽ガール」の姿はなかなか風情があった。そうゆう僕も20代の頃から、盆栽に興味を持っていた。

現在の盆栽村は緑豊かで静かな環境が高級住宅地として価値を押し上げ、盆栽村各園の棚場は高額の固定資産税に苦しんでいると言う。 そういった逆境の中で、この町を作り環境を維持している一人に「清香園」の山田香織さんがいる。

清香園の4代目山田登美男氏の一人娘として生まれた香織さんは、5代目園主として父親の跡を継いでいる。彼女はNHKテレビの「趣味の園芸」の講師としてお馴染みだが、そのほか講演活動、執筆活動など多方面で活躍している。また、盆栽の固定概念を打ち破り、花と木をあしらった新しいスタイルの「彩花盆栽教室」を主宰している。訪問した当日、にこやかな笑顔で迎えてくれた。TVで拝見した通りの爽やかな美人であった。

いまや「BONSAI」は海外、特に欧米諸国ではその神秘的な世界が老若男女に関係なく多くの人から高い評価を得ている。記憶は薄れてしまったが、僕はアメリカやヨーロッパなどで盆栽園を見ことがある。ただ、いずれも盆栽とは名ばかりの貧弱なものであった。

盆栽は小さな鉢の中に、壮大な自然の景色を創り出す芸術作品である。その植物の、野外で見られる大木の姿を、鉢の上に縮尺して再現することを目指すとされている。そこには、四季を通して自然が織り成す美しい変化や生命の鼓動を感じることができる。

独法師としては、日本人の伝統と文化と知恵の結集が「盆栽ガール」を仲立ちとして広く若者に引き継がれること願っている。

<ご参考>

 第87回 国風盆栽展は上野・
東京都美術館で平成2525日(火曜日)から212日(火  曜日)開催される。




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盆栽美術館 園内
清香園入り口 清香園の職人
盆栽村住宅地 高級な邸宅